Subject   : コンドロイチン硫酸

カテゴリー  : 話題のことば > 健康維持


 コンドロイチン硫酸
コンドロイチン(Chondroitin)は、動物の粘質性分泌液から得られた多糖の 一種です。 コンドロイチンはたんばく質と結合した状態( ムコ多糖・たんばく複合体) で存在しており、人体ではコラーゲンとともに 軟骨、骨、角膜、水晶体、血管壁、皮膚などの結合組織を構成しています。
コンドロイチンは特に関節軟骨の約27〜43%を占めており、全身の関節が柔軟にスムーズに動くための重要な働きをします。さらにコンドロイチンは、組織に保水性や弾力性を与えるため、肌や皮膚のみずみずしさを保ったり、活性化したりするのに不可欠だともいわれています。また年齢とともに減少していくため、外からの補充が必要となります。
・コンドロイチン硫酸は体内でアミノ酸と糖を原料にしてグルコサミンを経て精製されます。
・コンドロイチンからコンドロイチン硫酸を合成する時に不可欠な活性硫酸合成酵素が加齢と共に減少します。
グルコサミンをたくさん摂取しても壮年期以降は、コンドロイチン硫酸は合成しづらいと言われています。

グルコース+L-グルタミン
↓   ↓
グルコサミン
↓   ↓
コンドロイチン
↓   ↓
↓  活性硫酸合成酵素(加齢と共に減少)
↓   ↓
コンドロイチン硫酸

 グルコサミンが軟骨の「網」の隙間に 巣ごもるプロテオグリカンの形成に携わるのに対し、コンドロイチン硫酸は 水分の吸収剤のような働きをします。 コンドロイチン硫酸は糖の鎖のような構造をしており、プロテオグリカン分子に水分を送りこむという重要な仕事をしています。軟骨にとって水分が重要な理由は、水分がスポンジのような緩衝材となることと、軟骨内に栄養分を運び込むということです。
 関節軟骨には血管が通っていないため、関節にかかる圧力が変るたびに軟骨に入ってきては出ていく液体から栄養をもらうしかないのです。この液体なしでは、軟骨は栄養失調になり、痩せこけてもろくなってしまいます。
 コンドロイチン硫酸は鎖状の物質です。プロテオグリカン分子を木の幹や太い枝にたとえるならば、太い枝の先で細く枝分れした小枝がコンドロイチン硫酸の鎖にあたるもので、一本の太い枝から100本の小枝(コンドロイチン硫酸)が出ています。すべての鎖はマイナスの電気を帯びているため、鎖は互いに反撥し合っています。コンドロイチンの鎖が反撥し合うことで、軟骨内に隙間ができますが、この隙間に水分が溜められており、かなりの量の水分を溜めることができるのです。

◆ コンドロイチンが含まれる食品例
サメの軟骨 / なめこ / オクラ / 山芋 / 納豆 / すっぽん / ツバメの巣 / ふかひれ 
 ⇒ ムコ多糖(プロテオグリカン)
 ⇒ 関節軟骨

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