Subject : 第4層 トランスポート層
カテゴリー : インターネット・通信 > TCP/IP
トランスポート層
-
TCP/IPのトランスポート層には、TCPと
UDPという2つプロトコルが含まれます。
TCPは、インターネットを実現するための中核を成すプロトコルです。
また、簡易な通信で利用されるのがUDPプロトコルです。
他にも、NetWare の SPX (Sequenced Packet eXchange) プロトコル、
ATP (AppleTalk Transaction Protocol) などがあります。
データをやり取りするアプリケーションソフトを識別するための
ポート番号の
管理や、データを
パケットに分割したり、受け取ったパケットを順番道理に
並べてデータを再構築したりする処理を行うプロトコルが含まれます。
TCPには、
1.通信を行うアプリケーション間の通信経路の確立と、
2.アプリケーションから渡されたデータを通信に適した大きさに分割したり
復元したりする、2つの大きな役割があります。
- ● 通信経路の確立
-
通信を行う場合は、データのやり取りに使用するアプリケーション間に
通信経路(コネクション)を確立する必要があります。
それは、クライアントのコンピュータでは、通信に使用する複数の
アプリケーションソフトが起動していたり、サーバーのコンピュータでも、
サービスを提供する複数のサーバーソフトウェアが稼動していたりするからです。
TCPは、送信側と受信側のアプリケーションソフトを識別するために、
アプリケーション層のプロトコルから渡されたデータに、ポート番号を付加します。
これで、送信側と受信側のアプリケーションソフトが識別できるようになり、
双方のアプリケーションソフト間で通信ができるようになります。
サーバーのポート番号には、
ウェルノウンポート番号(well-known port number)が使用されます。
これに対し、クライアントのポート番号には、OSによって動的(ダイナミック)
に任意の番号を割り当てて使用されています。
このとき、クライアントで通信に使用する複数のアプリケーション
ソフトが起動している場合でも、OSによってそれぞれのアプリケーション
ソフトに異なるポート番号が割り当てられるので、クライアントと
サーバーで1対1のコネクションが確立し、サーバーから送信されるデータは、
クライアントの要求を行ったアプリケーションソフトに確実に届ける
ことができます。
- ● データの分割と復元
-
送信側のTCPは、アプリケーション層のプロトコルから渡されたデータを、
インターネット層の
IPプロトコルが一度に送信できるサイズに分割する役割が
あります。
それぞれの分割されたデータには、シーケンス番号(sequence number)
とい通し番号が付加されてインターネット層のIPプロトコルに渡されます。
これに対し、受信側のTCPは、受け取ったデータのシーケンス番号を
もとにデータを元通りに復元します。
このとき、消失したり破損したりしたデータがある場合は、送信元に
データの再送信を要求し、データを完全な形に復元する処理を行います。
TCPでデータに付加されるポート番号やシーケンス番号などは、
データの先頭に位置する
TCPヘッダに書き込まれます。
また、分割したデータにTCPヘッダを付加したデータのかたまりを
セグメントといいます。
⇒ インターネットのしくみ
[メニューへ戻る]
[HOMEへ戻る]
[前のページに戻る]