Subject   : 免疫グロブリン(lmmuno globulin)

カテゴリー  : 学術情報 


 免疫グロブリン(lmmuno globulin)
免疫グロブリンは、抗体機能をもつ分子実体としてのタンパク質であり、 2対のポリペプチド鎖としての構造をもつ。γ-グロブリンともいいます。 免疫グロブリン分子は、分子ごとに大きな変異を作り出すことで 多様な抗原に結合することができる抗原結合領域(V領域)と、 あまり変異のない定常領域(C領域)からなります。 定常領域の構造のちがいにより IgGIgAIgMIgDIgEの5種類の クラスに分類されます。 IgAは粘膜分泌型の分子であり、IgEは 肥満細胞(マスト細胞)に結合してアレルギー反応を引き起こすなど、クラスごとに異なった生理的機能をもっている。 また、免疫グロブリンは遊離のタンパク質としてだけでなく、 B細胞の細胞表面に結合した型のものもあり抗原レセプターとして機能している。
● 代表的な免疫グロブリン
分類 正常範囲 高値を示す疾患 低値を示す疾患
IgG 700〜1700mg/dl 高γグロブリン
慢性肝疾患
自己免疫疾患
M蛋白血症
多発性骨髄腫
本態性M蛋白血症
原発性免疫不全症
ネフローゼ症候群
多発性骨髄腫
後天性免疫不全症候群
成人T細胞白血病
IgM 70〜170mg/dl 胆汁性肝硬変症
急性肝炎
感染症
自己免疫疾患
原発性マクログロブリン血症
本態性M蛋白血症
原発性免疫不全症
IgD 15mg/dl以下 多発性骨髄腫
慢性感染症
周期性熱発症候群
IgD欠損症
重症複合免疫不全症
IgE 165IU/ml以下 喘息 アトピー性皮膚炎
アレルギー性鼻炎
寄生虫疾患
肝硬変
ホジキン病
多発性骨髄腫
原発性免疫不全症
IgA単独欠損症
ネフローゼ症候群
多発性骨髄腫
免疫抑制剤投与
IgA 140〜300mg/dl 自己免疫疾患 慢性肝炎
多発性骨髄腫
重症複合免疫不全症
多発性骨髄腫
サルコイドーシス

 ⇒ 抗原と抗体

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