Subject : タンパク質の機能と変性
カテゴリー : 学術情報 > 生化学
タンパク質の機能と変性
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生体内でタンパク質は種々の物質と結合し、複合タンパク質として存在する
場合が多い。
タンパク質は生体内でたくさんの機能を発揮している。
タンパク質の機能はその高次構造(2〜4次構造)と密接に関連している。
ある種のタンパク質は,機能の発現のために,アミノ酸以外の分子を
必要とする。これらを複合タンパク質という。
分類 |
機能 |
コメント |
酵素 |
触媒作用 |
トリプシン、乳酸脱水素酵素 |
酵素阻害剤 |
酵素作用を阻害 |
マクログロブリン、トリプシンインヒビター |
情報タンパク質 |
細胞内情報伝達 |
ホルモン受容体 |
ホルモン |
細胞間情報伝達 |
インシュリン、成長ホルモン |
輸送タンパク質 |
物質輸送 |
ヘモグロビン、リポタンパク質 |
防御タンパク質 |
生体防御 |
免役グロブリン、フィブリノーゲン |
運動タンパク質 |
細胞の運動性 |
アクチン、
ミオシン |
毒タンパク質 |
細胞毒 |
蛇毒タンパク質、リシン |
貯蔵タンパク質 |
貯蔵栄養 |
グリシニン、
カゼイン |
構造タンパク質 |
細胞や細胞間の構築 |
コラーゲン、膜タンパク質,ウィルス殻タンパク質 |
- ■ 変性(denaturation)
-
タンパク質は、加熱、極端なpH、強い攪拌、高濃度の塩や尿素、還元剤、強い光などで高次構
造を支える結合が切れ、溶解度が低下したり固有の機能(活性)の低下・消失(失活 inactivation)
が起こる。これを変性(denaturation)という。
- ■ 両性電解質
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タンパク質の側鎖にはpHによって解離の状態が変化する原子団が存在する。したがって,アミ
ノ酸と同様に,タンパク質にも等電点が存在する。
⇒
タンパク質の構造
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