Subject  : ビタミンの生理作用と欠乏症状

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 ビタミンの生理作用と欠乏症状
● 脂溶性ビタミン
ビタミン名 生理作用 欠乏症状
ビタミンA
レチノール
β-カロチンが体内に入るとこれに変化する。 視紅(ロードプシン)の生成、皮膚、粘膜上皮細胞の機能保全 夜盲症、角膜乾燥症、皮膚の角化、成長の停止
ビタミンD
カルシフェロール
Ca,Pの吸収とと骨えの沈着を促進。 ビオスチロールともいう くる病,骨軟化症
ビタミンE
トコフェロール
抗酸化作用、脂質の過酸化防止 不妊症、筋萎縮
ビタミンF 膜のりん脂質の構成成分。リノール酸など ビタミン様物質。 アラキドン酸、不飽和脂肪酸も含まれる。 皮膚炎、動脈硬化、成長停止
ビタミンK
(メナジオン)
出血を止めるのに必要。
プロトロンビンの形成
低プロトロンビン症、血液凝固遅滞
● 水溶性ビタミン
ビタミン名 生理作用 欠乏症状
ビタミンB
チアミン
糖質を分解してエネルギーに変える。糖質、タンパク質、脂質などの代謝に必要。 別名「精神のビタミン」。 補酵素TPPの型でα−ケト酸の酸化的脱炭酸、ケトン基転移反応に関与 サイアミンともいう。 脚気、多発性神経炎、浮腫、心臓肥大、筋肉痛、物忘れ
ビタミンB
リボフラビン
脂質を分解してエネルギーに変える。 タンパク質、脂質、炭水化物の代謝に必要。別名「お肌のビタミン」。 補酵素FMN、FADの型で、呼吸鎖などの水素伝達系に関与 成長停止、皮膚炎、角膜炎、口内炎、口角炎、舌炎
ビタミンB
ナイアシン
抗ペラグラ因子。性ホルモンの生成。組織の代謝を改善し、抹消血管を拡張する作用。ニコチン酸ともいう。補酵素NAD、NADPの型で、呼吸鎖などの脱水素反応、脂肪酸の合成に関与 ペラグラ 舌炎 胃腸病 下痢 皮膚炎 不眠症 めまい 痴呆
ビタミンB
パントテン酸Ca
新陳代謝を活発にする。脂肪や糖分をエネルギーに変えるのに必要。血中コレステロールや中性脂肪を少なくしたり、動脈硬化の進行を防ぐ。抗体の生成に必要。ステロイドホルモンの合成分解に必要。補酵素CoAの型でアセチル基転移、脂肪酸代謝に関与。RDA:10mg 知覚異常 頭痛 足の激痛 手の麻痺 副腎障害 めまい、皮膚炎、(慢性関節リュウマチ)
ビタミンB
ピリドキシン
補酵素PALPの型でアミノ基転移、アミノ酸の脱酸素反応に関与 ピリドキサミンともいう 脂漏性皮膚炎、口内炎、貧血、肌荒れ、不眠、浮腫、けいれん
ビタミンB
葉酸
補酵素THF、FHの型でC1−unitと結合して核酸などの合成、ホルミル基転移に関与ビタミンMとも呼ばれる。 巨大赤目球性貧血
ビタミンB12
シアノコバラミン
補酵素として核酸合成、炭素鎖切断、メチル基転移カルボキシル基転移に関与 悪性貧血
ビタミンC
アスコルビン酸
酸化還元系での水素運搬に関与、コラーゲンの形成、チロシン、フェニールアナリン合成、副腎皮質ホルモンの合成 壊血病、貧血、出血
ビタミンH
ビオチン
補酵素として炭酸固定、脂肪酸合成に関与、 脂質とタンパク質を代謝するのに必要。RDA:300μg 皮膚炎、脱毛、成長停止、貧血、筋肉痛
ビタミンL プロラクチンの生成 白ねずみの泌乳停止
ビタミンP
ルチン
毛細血管を強化し正常な透過性の維持、抗アナフィラキシー作用、 ビタミンCの酸化抑制。フラボノイドもこれにあたる。 血管性紫斑症、出血
ビタミンU
メチルメチオニン
タンパク質を合成する作用。キャベジンともいい、キャベツから発見 胃潰瘍、胃酸過多、胃腸病、十二指腸潰瘍
リポ酸(チオクト酸) 補酵素としてアシル基転移、水素伝達α−ケト酸の酸化的脱炭酸に関与  
パラアミノ安息香酸 葉酸の構成成分  
イノシトール 抗脂肪肝作用、コレステロールの代謝に関与 脂肪肝、成長停止、脱毛
コリン 1−unitの転移、りん脂質の合成、メチル基供与体、抗脂肪肝作用、アセチルコリンの型で神経の伝達 脂肪肝
カルニチン メチル基転移、抗脂肪肝作用、  

 ⇒ ビタミン過剰症
 ⇒ ビタミンB群

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